プロフィール

会社員を経て臨床の仕事を始めたのが、新潟県の精神科の病院でした。心理テスト、個人心理療法、統合失調症やアルコール依存症のグループワークがおもな仕事で、13年間を過ごしました。精神分析(対象関係論)に興味があって、スーパービジョンを受けました。
岩手県に転居したのは、皮膚科のクリニックで働くためです。アトピー性皮膚炎の患者さんたちが、全国から入院してきました。言葉によるアプローチの限界を感じて、箱庭療法と臨床動作法を学ぶことになりました。とくに臨床動作法は効果があって適用範囲も広いので、研修を積んで学会資格をいただきました。
いまはスクールカウンセラーや企業のコンサルタントをしながら、セラピストとしての仕事を自宅開業で続けています。岩手の自然に恵まれた環境は、アトピーで喘息だった子どもたちを、元気にしてくれました。ご恩返しができれば、と思っています。

皮膚疾患(心身症)への取り組み

皮膚は温度や手触りを感じ、鳥肌や赤面で感情を表現します。皮膚と脳は神経で密接につながり、深い関係にあります。ストレスが皮膚に現れて、また皮膚症状がストレスになります。アトピー性皮膚炎や脱毛症、多汗症は代表的な心身症ですが、じんましんや乾癬も心身症の可能性があります。しかし治療は塗り薬などの対症療法に限られており、皮膚科での心理学的なアプローチはまだ一般的ではありません。
青年期のアトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、抱えきれない感情をかきむしることで解消しています。また症状で困っているというよりも、症状が「気になって」困っています。「気になる」ことから解放されると、外出も楽になり、結果的に症状も軽快してゆくことが多いのです。慢性的な皮膚疾患にお悩みの方も、どうぞご相談ください。

東日本大震災への支援

震災後の4月から、避難所を訪問して被災者の支援にあたりました。対話を求める「こころのケア」は敬遠されていましたが、身体をゆるめる動作法はとても喜ばれました。いまは仲間と仮設住宅の集会所でカフェを開いて、コミュニテイづくりとリラクセーションの支援を行っています。ボランティア活動ですが、むしろこちらが元気をもらうこともあります。
あゆみカウンセリングルームにも、被災された方がおいでになります。トラウマや喪失だけではなく、家族関係の変化や疲労の蓄積、子育ての問題、将来への不安など、さまざまです。震災の被害は圧倒的で、自分ひとりにできることはわずかです。しかし出会った方には、少しでも元気に暮らしていただけるようにお手伝いしたいと願っています。